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メーカー仕入れにおける利益率の目安は?~コツをおさえて利益率アップを目指そう~

助手
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メーカー仕入れの利益率は何%を目指せば良いの…?どうすれば利益率をアップできるの…?

メーカー仕入れは、単に商品を仕入れて売れば良いわけではありません。仕入れる商品や取引ごとの利益率を把握して戦略的に取り組んでいかないと、最終的に利益がほとんど残らなかったり、思うように利益が出ず赤字になってしまったりする事態になりかねないからです。

そこで本記事では、メーカー仕入れにおける利益率の目安や利益計算の方法、さらに利益率アップのコツを詳しく解説します。

あらかじめ正しい知識を身につけて堅実に収益を得ていきましょう!

メーカー仕入れで目指すべき利益率は?

そもそも物販における利益率とは、売上に対してどれくらい手元に利益が残ったかを表す比率のことじゃ!
博士
博士

結論、メーカー仕入れで目指すべき利益率は粗利ベースで10%以上です。

この数字を目安に仕入れていけば、かけた労力に見合わなかったり、全く利益が残らなかったりするリスクは回避できるでしょう。

ただし、メーカー仕入れを始めたばかりの人はこの数字にとらわれる必要はありません。たとえ利益率が5%〜8%程度の商品でも、回転率が高く売れる商品であれば販売実績を作れるからです。

売上が安定して資金に余裕が出てくれば、さらなる発注を条件にメーカーから卸価格を値下げしてもらえる可能性も生まれます。継続して取引していけば利益率15〜20%以上も目指していけるでしょう。

まずは販売実績を作りつつ、最終的にはメーカー仕入れのビジネス全体で利益率15%以上を目指してみてください。

メーカー仕入れにおける利益率の計算方法2パターン

続いて、メーカー仕入れにおける利益率の計算方法を2パターン紹介します。

  1. 売上から計算する
  2. ツールを活用して計算する

1.売上から計算する

最も基本的なやり方は、売上から利益率を算出する方法です。

利益率の計算式はこちら↓

純利益÷売上×100=利益率

売上は商品の販売価格、純利益は売上から仕入れ値や送料、梱包材料費などの諸経費を引いた金額です。

ここでは、以下の例を基に利益率を計算してみましょう。

売上(販売価格) 5,000,000円
仕入れ値(原価) 3,500,000円
自己発送送料 250,000円
梱包材料費 100,000円

まず、販売価格から仕入れ値や各種諸経費を差し引いて純利益を算出します。

5,000,000円-(3,500,000+250,000+100,000)=1,150,000円(純利益)

そして先ほどの計算式にあてはめて利益率を計算すると、こちらの通り。

1,150,000円(純利益)÷5,000,000円(売上)×100=23%(利益率)

今回の例では、利益率は23%となりました。この数値が10%以上になるよう仕入れていくと良いでしょう。

2.ツールを活用して計算する

もう1つは、ツールを活用して利益率を算出する方法。中でも代表的なツールは、Amazon公式ツールの「FBA料金シュミレーター」でしょう。

出典:FBA料金シュミレーター

FBA料金シュミレーターは販売価格や仕入れ値、各種手数料などを入力するだけで利益額と利益率が表示される優れものです。

出典:FBA料金シュミレーター

FBA料金シュミレーターは、発送方法にあわせて利益率を算出できるのも嬉しいポイントじゃ!
博士
博士

他にも、利益計算機能が搭載されたツールには「クイックショップ」や「プライスター」などがあります。

ツール名 クイックショップ プライスター
料金 無料 月額5,280円(税込)
形式 Google拡張機能 会員登録、Amazonアカウントとの連携
対象者 誰でも利用可能 Amazonの大口出品者(プロマーチャント)のみ
機能
  • Amazonの商品画面上で利益計算
  • 売れ筋ランキングの表示
  • 月間販売個数の表示
  • 出品者数の表示
  • 販売商品全体での利益計算
  • 売上分析
  • 在庫管理
  • 独自の物流サービス(FBA、自己発送対応)
  • 価格の追従設定

仕入れ時の利益計算は「FBA料金シュミレーター」や「クイックショップ」、販売商品全体の利益計算は「プライスター」を使うなど、用途に合わせて活用すると良いでしょう。

メーカー仕入れで利益率をアップさせるコツ

ここからは、メーカー仕入れで利益率をアップさせるコツを紹介していきます。

  1. 複数のメーカーに営業して取引先を増やす
  2. 展示会に参加して新規メーカーを開拓する
  3. 他のセラーが扱っていない商品を開拓する
  4. 需要が高く回転率が良い商品を狙う
  5. 配送料の見直しを行う

1.複数のメーカーに営業して取引先を増やす

1つ目のコツは、複数のメーカーに営業して取引先を増やしていくこと。それぞれの取引先でリピート仕入れできる商品が増えれば、売上が大きくなり全体の利益率もアップするからです。

さらに、メーカーとの関係性が深まれば卸値を安くしてもらいやすくなるほか、独占販売権を獲得できる可能性もあります。取引先が複数あれば、より大きな利益率アップを狙っていけるでしょう。

よって、メーカー仕入れに取り組むならまずは1社でも取引先を増やすことが大切。理想は、1ヵ月に100社程度を目安に営業することです。「100社って大変そう…」と思われるかもしれませんが、1度コンタクトをとって返信がこないメーカーに再度連絡してみるなど、必ずしも新規でなくてかまいません。

ぜひ取引したいと思うメーカーには、タイミングをあけて再トライしてみよう!
博士
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2.展示会に参加して新規メーカーを開拓する

2つ目のコツは、展示会に参加して新規メーカーを開拓すること。

そもそも展示会はメーカーの目玉商品や新商品をアピールする場所なので、個人でもメーカー担当者と交渉しやすい環境が整っています。さらにネット上では見つけられない中・小規模メーカーと出会うチャンスも…!

ライバルが目をつけていないメーカーといち早く取引できれば、競合がいない分良い条件で契約してもらえる可能性も大きいと言えます!もし独占販売権を獲得できれば、利益率はより高まっていくでしょう。

ただ、中にはネット販売に消極的なメーカーも少なくありません。その場合は、まず理由を聞き出したうえでネット販売のメリットを伝えるのも一つの方法。あなたと取引することでどんな利点があるのかも伝えられるようにしておいてください。

ちなみに、展示会の情報については世界の見本市・展示会情報(J-messe)のサイトで確認してみると良いじょ!
博士
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3.他のセラーが扱っていない商品を開拓する

また、他のセラーが扱っていない商品を開拓することも利益率アップにつながります。ライバルが存在しないうえに、早い段階で独占販売権を獲得できる可能性があるからです。

商品開拓の際は、中・小規模メーカーでAmazonのカタログがない商品を探してみるのも良いでしょう。自分でAmazonのカタログを作る手間はかかるものの、仮にまとまった量を仕入れてたくさん売ることができれば、メーカーにとっては新しい販路を獲得できたということ。Win-Winの関係性が構築できるため、独占販売権獲得への道のりもスムーズだと考えられます。

なお、Amazonのカタログにない商品を仕入れる場合は、メルカリやYahoo!ショッピングなど他販路での売れ行きも必ずチェックしてください。似たような商品が売れているかどうかを確認しておくとより安心でしょう。

せっかく仕入れてもAmazonで売れなかった…という事態を防げるじょ!
博士
博士

4.需要が高く回転率が良い商品を狙う

また、利益率アップには商品の需要や回転率を意識していくことも大切です。というのも、たとえ利益率が高くても売れなければ収入にならないからです。

よって仕入れの際はモノトレーサー」や「Keepa」などのツールを活用して商品の売れ行きや需要を調査し、売れやすい商品を仕入れていきましょう。

商品の売れ行きや需要の分析方法はせどりと同じで、主に以下の3項目を分析していきます▼

項目 概要
売れ筋ランキング 安定して商品の需要があるかどうか
出品者数 ライバルセラーはどれくらいいるか
月間販売個数 月に何個売れそうか

例えば「モノトレーサー」にてAmazonで販売されている商品を分析した画面はこちら↓

出典:モノトレーサー

分析内容は以下の通りです↓

  • 売れ筋ランキング…4,000位前後を推移
  • 出品者数…9名
  • 平均月間販売個数…138個

この場合、平均月間販売個数を出品者数で割ると1人あたり月に15個程度売れると予想できます。ランキングも安定して上位に位置しているため、仕入れ候補として申し分ないと判断できるでしょう。

モノトレーサー|月額料金から使い方まで徹底解説
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ちなみに、Keepaの有料版を活用すれば「ランキングが〇〇位以内の商品」といったように、あらかじめ売れ行きが良い商品に絞り込んでリサーチできるじょ!
博士
博士

なおKeepaで絞り込み検索をする方法は、こちらの記事で詳しく解説しています。ぜひあわせて読んでみてください!

【Keepa】Product Finderの使い方完全マニュアル
KeepaのProduct Finderを使ってみたいけど、何ができるのかよく分からない…。使い方を知りたいな…。 Pr…

5.配送料の見直しを行う

そして、配送にかかるコストの見直しも全体の利益率アップにつながるでしょう。

例えば現時点でFBAを利用している場合、商品の発送数によっては自己発送に切り替えると配送料が安くなる可能性があります。毎月コンスタントに大量の商品を出荷できるようになると配送業者との大口契約を結べるため、送料が割安になるのです。送料が安くなる分利益率がアップするのは言うまでもないでしょう。

他にも、自己発送に切り替えることで利益率アップにつながる要素は以下の通りさまざまです。

  • 在庫保管手数料や販売手数料が不要
  • 他販路でも販売できるため売上を伸ばせる
  • 販売時に送料を自分で設定できるため差額で利益を出すことも可能

よって、まずは毎月の発送数や配送料をしっかりと把握していくことが大切。そのうえで発送数が100件を超えてきたら配送方法の見直しを行い、コスト削減を図りつつ利益率アップを目指していきましょう。

メーカー仕入れで利益率アップを目指す際の注意点

なお、メーカー仕入れにおいて利益率をアップするためには取引先を複数もつことが大切ですが、すぐに取引をもちかけるメーカーとは慎重に契約してください。そういったメーカーは他のセラーにも簡単に販売許可を出している可能性が高いからです。

同じメーカーの商品を多くのセラーが販売すれば、価格競争となり値下げせざるを得なくなります。当然ながら利益率は高まるどころか下がる一方に…。良い関係を築けそうなメーカーとの取引を目指していきましょう。

すぐに取引を持ちかけられた場合は、即答せずに商品やメーカーを徹底リサーチしてから判断するのだぞい!
博士
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まとめ:利益率や商品の回転率を把握してメーカー仕入れで収益をあげよう!

以上、メーカー仕入れで結果を出していくためには利益率を意識することが大切です。粗利ベースで10%以上の利益率を目指しながら、売れ行きが良く需要が高い商品を仕入れていきましょう。

そして販売実績を積み上げてメーカーとの信頼関係が構築できたら、価格交渉や独占販売権の交渉を行ってさらなる利益率アップを目指していってください。継続して取引していけば、15〜20%以上の利益率も夢ではありません。

本記事を参考に、メーカー仕入れで着実に稼いでいっておくれ!
博士
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