物販全般

せどりにおける開業届の書き方・提出方法|出さないと損をすることも!?

「せどりをする場合、開業届って必要なの?」
「どうやって書けばいいの?」

開業届とは、事業を開始して個人事業主になることを国に知らせる書類のこと。

結論から言うと、せどりで収入を得るなら原則として開業届の提出が必要です!

収入の有無や本業か否かは関係ありません。営利目的でせどりに取り組む限り、開業届の提出は義務付けられています。実際のところ強制ではないものの、開業届を提出しないとあらゆるシーンであなたが損をする可能性も…。

そこで今回は、開業届を出すメリット・デメリットを紹介したうえで、書き方や提出方法についても解説していきます!

せどりを本格的に取り組もうと思っている方は、必ず理解を深めておいてくださいね。

せどりをするなら開業届は絶対に出さないとダメ?

冒頭でもお伝えした通り、せどりに取り組むならたとえ副業であっても原則として開業届を提出しなければなりません。

法律(所得税法)では以下の通り「営利目的で事業を始めたら1ヵ月以内に開業届を税務署に提出する義務がある」と定められています↓

居住者又は非居住者は、国内において新たに不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき事業を開始し、又は当該事業に係る事務所、事業所その他これらに準ずるものを設け、若しくはこれらを移転し若しくは廃止した場合には、財務省令で定めるところにより、その旨その他必要な事項を記載した届出書を、その事実があつた日から一月以内に、税務署長に提出しなければならない。 引用:e-GOV 法令検索

ここで気になるのが「出さないとどうなるの?」といった部分だと思いますが、開業届を出さないからといって通知や罰則を受けることはありません。ですが、その場合はあなたがもしも本業でせどりに取り組むなら事実上の「無職扱い」となり、不利になる可能性もあります。

例えば、賃貸契約やクレジットカードの申し込みを行うとき。開業届を提出していないがゆえに事業を行っている証明ができず、相手にしてもらえないなんてこともあるでしょう。

開業届の提出において特別な費用は不要であり、手続きもとても簡単です。社会的信用を担保するためにも、本格的にせどりビジネスに取り組むなら早めに提出しておいてください!

せどりで開業届を出すメリット3つ

では、開業届を提出すれば何がどう変わるのか、せどりで開業届を提出するメリットを3つ紹介していきます。

  1. 青色申告ができる
  2. 屋号がもてる
  3. 小規模企業共済制度に加入し退職金が受け取れる

1.青色申告ができる

まず、開業届を提出すれば「青色申告」の対象となり節税につながります。

【青色申告とは?】
確定申告において、複式簿記等の方法により記帳する申告制度のこと。最低10万円・最大65万円の特別控除を受けられる。

確定申告には「白色申告」と「青色申告」の2種類ありますが、それぞれの特徴は以下の通り↓

種類 控除 開業届の提出
白色申告 なし 不要
青色申告 10万/55万/65万
※帳簿の付け方や確定申告の提出方法により異なる
必要

※青色申告を利用するには、開業届の他に「青色申告承認申請書」の提出が必要

上記の通り、青色申告は最低でも10万円の特別控除を受けられる一方、白色申告に特別控除はありません。さらに青色申告であれば、一緒に働く家族を「青色事業専従者」とすると給料を全額経費として計上できる制度も用意されています。稼ぐ金額と働き方によっては、白色申告と青色申告で支払う税金に大きな差が開くでしょう。

そもそもですが、開業届を出さない場合でもせどりで収入を得る限り確定申告・納税は必須です。怠ると「脱税」となり、厳しい罰則を課されかねません。

どうせ確定申告するなら、開業届を提出して節税効果の高い青色申告を選択するのが得策だと言えるでしょう。

2.屋号がもてる

次に、開業届を提出すれば「屋号」を取得できます。

【屋号とは?】
フリーランスや個人事業主がビジネスで用いる事業名称のこと。

せどりにおいて屋号を持つメリットは、まず周囲からの信頼獲得につながること。せどりは販売者の情報をあらゆるシーンで開示しますが、その際に「事業名」を記載しておけば、個人名に比べお客様に安心してもらえる効果が期待できるでしょう。

さらに、屋号を持てば「屋号名義の事業用銀行口座」を開設できます。こちらも周囲からの信頼獲得につながるほか、せどりの取引をその口座に一元化すれば経理の簡略化が可能。後々融資を受ける場合に、事業の実態を証明しやすくなるメリットもあります!

なお、屋号は「○○会社」や「○○株式会社」など法人と勘違いされるような名前でなければ自由に決められます。

せどりの場合は、Amazonのショップ名として使っている名前や、「〇〇屋」「〇〇本舗」「〇〇店」など物販をしていることが伝わるような屋号をつけると良いでしょう。

3.小規模企業共済制度で退職金の用意ができる

そして、開業届を提出して個人事業主になれば小規模企業共済制度の加入対象者となり、自分で退職金を用意できます。

【小規模企業共済制度とは】
自営業者のために作られた退職金の積立制度。毎月自分でお金を積み立てて、事業を辞めるときに受け取れる仕組み。

小規模企業共済の金利は2022年時点で0.9%〜1.5%と、普通の銀行より断然お得。掛金は全て控除になるので節税対策としても有効であり、事業資金の借入も可能です!

会社員に比べて年金が低く退職金がない個人事業主のデメリットをカバーするためにも、開業届の提出は必須だと言えるでしょう。

せどりで開業届を出すときのデメリット2つ

次に、開業届を出すデメリットを紹介します。

  1. 扶養から外れるケースがある
  2. 失業手当の受給資格がなくなる

1.扶養から外れるケースがある

加入している健康保険組合によっては、開業届を提出すると扶養から外れるケースがあります。

一般的に「年収が130万以下であれば扶養内」と認知されていますが、健康保険上の扶養に関する規則は組合ごとに異なります。中には収入金額に限らず「個人事業主は扶養に入れない」というルールを定めているところもあり、開業届を出した時点で扶養から外されることも…。

扶養内で働きたいと考えているなら、開業届提出前に健康保険組合へ問い合わせて確認しておきましょう。

2.失業手当の受給資格がなくなる

続いて、開業届を提出すると、雇用保険制度で受け取れる失業手当の対象からも外れます。

【失業手当とは?】
次の仕事が決まるまでの間、失業した人が給付を受け取れる制度。

失業保険は「再就職の意思があるけど現状仕事がない人」が受け取れる制度なので、開業届を提出した時点で「有職者」だと判断され支給が停止します。

なお、そもそもせどりで独立するために会社を辞めた場合は、最初から対象外。たとえ準備中であっても、受給資格はありません。退職を機にせどりを始めるなら、収入が不安定になることを見越してある程度の貯金を蓄えておきましょう。

せどりで開業届を出すときのタイミングや提出先

開業届は、事業を始めたら1ヵ月以内所轄の税務署へ提出するのが基本です。

事業の開始等の事実があった日から1月以内に提出してください。
なお、提出期限が土・日曜日・祝日等に当たる場合は、これらの日の翌日が期限となります。 引用:国税庁[手続名]個人事業の開業届出・廃業届出等手続

期限を過ぎていても問題なく受理してもらえるので、せどりを始めて1ヶ月以上経過している人も今から準備すれば問題ありません。

開業届のフォーマットに関しては、最寄りの税務署や国税庁のホームページで入手できます。以下で紹介する「開業届の書き方」を参考に記入し、持参または郵送で所轄の税務署へ提出してください!

せどりで開業届を出すときの書き方・提出方法

それでは、せどりにおける開業届の書き方について解説していきますが、開業届は「マネーフォワード」や「freee」などの会計ソフトを使えば画面の案内に従うだけで即座に書類を作成できます!


出典:マネーフォワード

質問に答えて必要な情報を入力するだけで簡単に作れるので、手っ取り早く開業届の作成を進めたい方はこのようなサービスを利用すると良いでしょう。

自分でイチから書く場合は、以下を参考に進めてみてください!

項目 記入内容
①税務署 管轄の税務署名
※管轄の税務署はこちら
②提出日 開業届を提出する日
③納税地 納税地に該当する項目を◯で囲む

・住所地:実際に住んでいる住民票と同じ場所
・居住地:一時的に住んでいる住民票とは異なる場所
・事業所:事務所やオフィス、店舗など事業を行う場所

④氏名・生年月日・個人番号 自分の氏名・生年月日
個人番号はマイナンバー
⑤職業 せどりの場合は「小売販売業」「小売物販業」でOK
⑥屋号 自分の好きな事業名※任意
⑦届出の区分 「開業」、事務所・事業所の「開設」をマーク
⑧所得の種類 せどりの場合は「事業所得」を選択
⑨開業日 せどりを始めた日または事業を始めようと決意した日
⑩事業所等を新増設、移転 新規開業の場合、記入なしでOK
⑪開業に伴う届出書の提出の有無 ・「青色申告承認申請書」:青色申告承認申請書と開業届を一緒に提出する場合は「有」を選択。
・消費税に関する「課税事業者選択届出書」:通常は「無」を選択。1年目に多額の設備投資がかかる時などに「有」を選択するとお得になる場合も。(判断が難しいときは税理士に相談)
⑫事業の概要 せどりの場合「古本・中古パーツなどのインターネット販売」「中古家電のネット通信販売」「インターネットを利用した物販」などわかりやすく簡潔に記入
⑬給料等の支払いの状況 ・従業員がいない場合は無記入でOK
・家族従業員(専従者)や家族以外の従業員(使用人)がいる場合は、それぞれの人数を記入
・給料の定め方:日給・月給・月給+ボーナスなど給料の支払方法を記入
・税額の有無:源泉徴収をするなら「有」しないなら「無」を選択
⑭源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書の提出の有無 申請するなら「有」を選択
⑮給与支払を開始する年月日 ・すでに支払っているならその日を記入
・これから支給を開始する場合は、予定日を記入

書類の記入が終わったら、コピーで控えを用意して所轄の税務署へ提出しましょう。税務署で原本と控えの両方に受付印を押してもらえば、手続きは完了です。

なお、開業届の控えは「事業を行っている証明」として使えます。ないと困るシーンもあるはずなので、事業を廃止するまでは必ず保管しておいてくださいね。

まとめ:せどりをするなら開業届を出そう!

というわけで、せどりを事業としてやっていくなら開業届の提出は必須です。

出さないからといって罰則はありませんが、開業届を提出しない限り個人事業主だとは認められません。法律上は「無職扱い」されるほか、税金面で損をする可能性もあります…。

個人事業主になれば社会的信用も高まるので、せどりに取り組むなら開業届はなるべく早く提出しておきましょう!

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