Amazonで商品を販売する際、「販売手数料」の複雑さに悩む方は多いでしょう。
カテゴリーや価格帯によって料率が変動し、FBA手数料や消費税も絡むため、正確な利益計算が難しいのが実情です。
この記事では、Amazon販売手数料のカテゴリー別一覧を軸に、消費税を含めた計算方法、手数料の確認手順、そして節約するコツ(かからない方法)までを網羅的に解説します。

Amazonで商品を販売する際、「販売手数料」の複雑さに悩む方は多いでしょう。
カテゴリーや価格帯によって料率が変動し、FBA手数料や消費税も絡むため、正確な利益計算が難しいのが実情です。
この記事では、Amazon販売手数料のカテゴリー別一覧を軸に、消費税を含めた計算方法、手数料の確認手順、そして節約するコツ(かからない方法)までを網羅的に解説します。


Amazon出品で発生する費用は、大きく分けて3種類です。
それぞれの手数料が「いつ」「何に対して」発生するのか、全体像を把握しましょう。

月額登録料は、出品プランに応じて発生する固定費です。
Amazonには2つの出品プランがあり、販売戦略に応じて選択します。
大口出品 月額4,900円(税抜)の固定費がかかります。月に50点以上販売する場合や、広告利用・カート獲得を目指す場合に適しています。
小口出品 月額登録料は無料です。その代わり、商品が1点売れるごとに100円(税抜)の「基本成約料」がかかります。

販売手数料は、商品が売れるたびに発生する変動費です。
これはAmazon出品における中心的なコストと言えるでしょう。
販売手数料は、商品の「カテゴリー」や「販売価格」によって料率が細かく変動するのが大きな特徴です。
この料率を正確に把握していないと、売れているのに利益が出ない「手数料負け」に陥る可能性がありますね。

商品の配送方法によって、Amazonに支払う手数料が変わります。
主な配送方法は「FBA」と「自己発送」の2種類です。
FBA(フルフィルメント by Amazon) 商品の保管から梱包、発送、カスタマーサービスまでをAmazonが代行するサービスです。利用する場合、「FBA配送代行手数料」と「在庫保管手数料」が発生します。
自己発送 出品者自身で商品を梱包し、購入者へ発送する方法です。Amazonへの手数料はかかりませんが、自身で契約する運送会社への送料や梱包資材費が必要になります。

Amazonの販売手数料は、出品する商品のカテゴリーによって料率が細かく設定されています。
どのカテゴリーが何パーセントなのか、主要なものを一覧で確認しましょう。
販売手数料の料率は、カテゴリーごとにおおむね8%から15%の範囲で設定されています。
ただし、「Amazonデバイス用アクセサリ」が45%であるなど、一部例外も存在します。
以下は、主要なカテゴリーの手数料率(商品1点あたりの売上の合計が750円を超える場合)の例です。
| カテゴリー | 販売手数料率 |
| メディア(本, DVD, ミュージックなど) | 15% |
| TVゲーム&ゲーム用アクセサリ | 15% |
| ホーム&キッチン | 15% |
| 文房具・オフィス用品 | 15% |
| スポーツ&アウトドア | 10% |
| おもちゃ&ホビー | 10% |
| 家電アクセサリ | 10% |
| エレクトロニクス | 8% |
| パソコン・周辺機器 | 8% |
| TVゲーム機本体 | 8% |

多くのカテゴリーでは、販売価格によって料率が変動する仕組みが採用されています。
特に重要なのが「売上の合計が750円」というラインです。
多くのカテゴリーにおいて、売上の合計が750円以下の場合は5%、750円を超える場合は8%や10%といった異なる料率が適用されます。
また、「服&ファッション小物」や「ジュエリー」など、750円以外にも複数の価格帯で料率が変動する複雑なカテゴリーも存在します。

最低販売手数料とは、設定された料率で計算した手数料額が一定額に満たない場合に適用される金額です。
ほとんどのカテゴリー(メディア商品などを除く)で、この最低販売手数料は「30円」に設定されています。
例えば、料率5%のカテゴリーで600円の商品が売れた場合、計算上の手数料は30円(600円 × 5%)です。
仮に300円の商品が売れた場合、計算上は15円(300円 × 5%)ですが、最低販売手数料が適用されるため、請求は30円となります。

Amazonの販売手数料を計算する際は、消費税の扱いや計算基準を正確に理解する必要があります。
ここでは、正しい利益計算の方法と、それを助ける公式ツールについて解説します。
Amazon公式が提示する販売手数料の料率は、すべて税抜価格に対するものです。
最終的に出品者に請求される手数料額は、この税抜の手数料に消費税(10%)が上乗せされた金額となります。
利益計算を行う際は、この「消費税込み」の手数料でシミュレーションすることが不可欠です。

販売手数料の計算基準となる「売上の合計」には、商品代金以外の料金も含まれます。
具体的には、購入者が支払った以下の金額すべてを合算したものが「売上の合計」として扱われます。
例えば、商品価格2,000円、配送料500円の場合、売上の合計は2,500円です。販売手数料はこの2,500円に対して計算されるため、注意しましょう。

Amazon公式の「FBA料金シミュレーター」は、手数料計算に必須の無料ツールです。
商品価格やFBA利用の有無などを入力するだけで、販売手数料や配送代行手数料、想定利益を自動で計算してくれます。
仕入れ判断や出品価格決定の際に活用することで、「手数料負け」のリスクを大幅に減らすことができます。

Amazonから請求された手数料の内訳は、セラーセントラルで詳細に確認できます。
手数料が「高い」と感じた場合のチェックポイントも見ていきましょう。

手数料の詳細は、セラーセントラルの「ペイメント」ダッシュボードから確認可能です。
ペイメントレポート内の「トランザクション」を表示すると、注文ごとに発生した販売手数料やFBA手数料の内訳を細かく追うことができます。どの注文に、どの手数料が、いくらかかったのかをここで把握しましょう。
参考:Amazon seller central:「ペイメントの概要」

手数料が想定より高い場合、FBA関連費用や最低販売手数料の見落としが考えられます。
まずは、確認している手数料が「販売手数料」だけになっていないかを見直してください。
FBAを利用している場合、利益を圧迫する要因は「FBA配送代行手数料」や「在庫保管手数料」であるケースも多いです。
特にFBA配送代行手数料は、商品のサイズ区分が想定と異なっていると、請求額が大きく跳ね上がります。
また、低価格帯の商品の場合、カテゴリーの料率ではなく「最低販売手数料(30円)」が適用されているかもしれませね。

Amazonの販売手数料そのものを「かからない」ようにする方法はありません。
しかし、配送関連(FBA)の手数料を抑えることで、トータルのコスト負担を減らすことは可能です。

FBA配送代行手数料は、商品のサイズと重量によって区分が決まります。
手数料を抑えるには、梱包サイズを可能な限り小さくし、上位のサイズ区分に入らないよう工夫することが重要です。
例えば、商品を圧縮したり、専用の箱を用意したりすることで、区分が1つ下がり、手数料が安くなる可能性があります。

在庫保管手数料は、在庫回転率を高く保つことで節約できます。
Amazonの倉庫(FC)に長期間在庫を置くと、保管料がかさみ続けます。特に270日を超えると「長期在庫追加手数料」が発生するため、それまでに売り切る努力が不可欠です。
上記のような対策で、不要な保管料の発生を防ぎましょう。

Amazonの手数料計算を、より手軽に行うためのツールを紹介します。
日々のリサーチや価格改定の効率を上げたい場合に役立つでしょう。

出典:クイックショップ公式
「quickshop(クイックショップ)」とは、Amazonの商品ページ上で利益計算を完結できるChrome拡張機能です。
このツールを導入すると、Amazonの公式FBA料金シミュレーターのページを開く必要がありません。
商品ページに表示される「quickshop」の画面に販売価格を入力するだけで、Amazon販売手数料やFBA手数料、消費税が自動で計算されます。
消費税込みの利益計算にも対応しており、仕入れ判断の時間を大幅に短縮できるのが特徴です。
面倒な利益計算や手数料計算でお悩みの方は、是非こちらをダウンロードし、日々の手間の削減に役立ててください。

ここでは、Amazonの販売手数料に関してよく寄せられる質問とその回答をまとめます。
手数料が引かれるタイミングや固定費の有無など、疑問点を解消しましょう。
A: 売上金から自動的に差し引かれます。
Amazonの手数料は、売上が確定したタイミングで、その売上金から自動的に天引きされる仕組みです。出品者が別途振り込む必要はありません。約2週間ごとに入金される売上金は、すでに各種手数料が差し引かれた後の金額となっています。
A: 大口出品プランの場合は月額登録料がかかります。
小口出品プランの場合、商品が売れなければ手数料は発生しません。一方、大口出品プラン(月額4,900円 税抜)を選択している場合は、売上が0円でもこの月額登録料は毎月発生するため注意が必要です。
A: 現時点で(2025年11月)、大幅な変更の公式発表はありません。
Amazonの手数料は、市場の状況やサービス内容の変更に伴い、改定されることがあります。ただし、改定が行われる場合は、通常セラーセントラルで事前に通知されます。常に最新の情報を確認する習慣をつけておくと安心です。

Amazonの販売手数料は一見複雑ですが、①月額登録料、②販売手数料、③配送関連費用の3種類を軸に理解すれば明確です。
特に販売手数料は、カテゴリーと価格帯(750円ラインなど)で料率が決まることを押さえましょう。
シミュレーターやツールを活用して事前にコストを正確に把握し、手数料を賢く管理することが、Amazon販売の利益を最大化する最も確実な第一歩と言えるでしょう。




| 初心者おすすめ度 | ★★☆☆☆ |
| 即金性 | ★★☆☆☆ |
| ビジネス継続性 | ★★★★★ |
| 仕入れに必要な資金目安 | 50万円~ |
| 目指せる利益額 | 100万円以上 |

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